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■不登校児童生徒対応事業の概要
1 目的(ねらい)
「フラワーパーク体験農園」や「国立大洲青年の家」での自然体験・生活体験等をとおして、不登校児童生徒に、
(1)生産の喜びや、親子及び仲間とのふれあいを体感させる。
(2)自発性や積極性、協調性を高め、自立を促し集団生活への適応能力の向上を図る。
(3)自己の存在感を実感させ、精神的に安心できる場所(心の居場所)の提供を行う。
2 背景
少子化、家庭や地域の教育力の低下、社会的な価値観の変化、高学歴社会の風潮、保護者の子どもへの過度な期待など、学校や子どもたちを取り巻く環境は厳しい。
知育中心の教育から、「豊かな心」と「たくましく生きる力」の育成を目指す教育を推進するためには、これまで学校任せの傾向にあった教育上の諸問題について、学校・家庭・地域社会が連携を密にし、相互補完しつつ、一体となって取り組む必要がある。家庭や地域社会が、教育の場として十分な機能を発揮することなしに、子どもの健やかな成長はあり得ない。『生きる力』は、学校・家庭・地域社会の連携とこれらにおける教育がバランスよく営まれる中で豊かに育っていくものである。特に、『生きる力』を育むためには、子どもたちの直接体験が不足している現状を考え、子どもたちに自然体験や生活体験などの体験活動の機会を豊かにすることが極めて重要である。
地域社会(地域住民)のニーズに応える社会教育施設として、国立大洲青年の家は、これまで小中高生、青年団体、家族等の研修団体及び個人に対し、受け入れ事業および主催事業を行ってきたが、より一層、魅力ある施設に生まれ変わるために、事業の見直しを進めてきた。これまでの事業に加え、当青年の家の『変革・創造』を求めて、今日的課題に適切かつ弾力的に対応するため、『不登校児童生徒対応事業』を大洲市、大洲市教育委員会、学校教育関係者、他の教育関係機関と連携し、この事業を推進する。
3 推進事業
『フラワーパークおおず』での体験農園、昆虫館及び国立大洲青年の家の施設・設備を活用して自然体験・生活体験、スポーツ等を行う。これらの活動をとおして、大洲市教育委員会、保護者、学校との連携を図りながら、児童生徒の自立と集団に適応するための、多面的な支援・援助を行う。
(1)対象児童生徒
大洲市及び近隣地域の小学校・中学校・高等学校に在籍し、主として心理的・情緒的理由で不登校状態にある児童生徒
(2)期間
4月上句から3月下句まで(平成9年1月から開校)
(3)実施曜日・時間
原則として毎週月・火・水・木曜日(金・土曜日は学校チャレンジデーとするが、希望によりどの曜日でも相談に応じる。)
午前10:00から12:00まで
午後1:30から3:30まで
(午前、午後とも希望により時間変更可能)
(4)活動場所
大洲市『フラワーパークおおず』(平成8年度末整備完成予定)

 

 

 

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